
『ボックス!(下)』百田尚樹
とにかく面白い小説だった。上巻に引き続き、下巻はさらに一気に読み終えることができた感じだ。
途中でどっちが主人公かわからなくなってきたのですが、一気に読み終えるとやっぱりそうだったんだと納得しました。主人公を取り巻く登場人物達が、かなり大きな役割を担っていて、そういう面でもかなり面白い小説です。何よりも、ボクシングに関する基礎知識を、登場人物の言葉を借りて、読む人にさり気なく自然に教えてくれる点が、すごいと思います。そして、何よりもボクシングの試合のシーンは、臨場感あり、躍動感ありで伝わって来ます。その表現力のすごさは、『永遠の0
』で驚きましたが、この『ボックス!
』でも発揮されています。すごい試合を見入る感じで、物語に引き込まれてしまいます。
余韻あるラストも良かったと思います。主人公が単純に勝利して終わり、ではないところも良かったかなと思います。久しぶりにのめり込むように読めた本でした。
(58冊目/2012年)
百田尚樹

『ボックス(上)』百田尚樹
『永遠の0』を読んで、すっかりはまってしまった作家、百田尚樹さんの本は今まで4作品を読んだ。この『ボックス!
』は、長編小説としては百田尚樹さんの2作目に当たる作品である。タイトルのとおりボクシングがテーマで、主人公は高校生である。
上巻を2日間で読み終えた。ボクシングのルールを知らない人が読んでも、さりげなくボクシングに関する基礎知識が入って来る。この感覚は、『永遠の0』でも同じだったし、もう少し言うなら近藤史恵さんの『サクリファイス
』でもそうだった。解説になるのではなく、自転車競技に関する予備知識やルールなどが、物語の中でさりげなく読めてしまう。そして気が付くと、いつの間にか自転車競技ファンになっていたり、ボクシングファンになっていたりするのである。
スポーツそのものの面白さではなく、物語に引き込まれてしまうのだろう。下巻の方も上巻以上にハイペースで読めそうな気がする。期待感をふくらませ、下巻を読んでいるところだ。
(57冊目/2012年)
百田尚樹

『iPhoneバカ』美崎栄一郎
『iPadバカ タブレットにとり憑かれた男の究極の活用術
』が「○○バカ」シリーズの始まりだったと思います。まだその本は読んでいません。僕がiPadを買ったのは「新しいiPad」が発売されてからのことですし、まずはそれよりも先に使い始めたiPhone4Sを使いこなすことを優先したいと思っています。僕の場合はiPadは家の外に持ち出さないので、いつも携行しているのはiPhoneなのですから。
『iPhoneバカ 1800アプリためした男のすごい活用術 iPhone4S完全対応!
』には、さっそく導入してみたいと思うアプリもあり、それは僕としては必要無いだろうというアプリもあります。どちらかと言うと、導入してみたいと思ったアプリの方が少ないと思います。人それぞれにiPhoneを使う目的と求めているものは違いますから、当然のことだと思います。こういう本は、飽くまでもヒントであり、実際には自分に合ったアプリを選んで使いこなして行くことが必要です。読んだだけでは、それぞれのアプリを使いこなすことはできないので、実際に使ってみることが必須なのです。
他にもiPhone関係の本は持っています。『iPhone4S完全活用マニュアル iOS5&iPhone4/iPod touch対応
』がそうです。この本だと、こういう場合はどう使うのだろうと参照するのに適している本です。「○○マニュアル」というタイトルの本は、だいたいそういう本です。そういうマニュアル本よりも、この本のような「使いこなし術」のような本が好きです。読んでいて楽しいからです。自分としてはどう使うのだろう、他に良いアプリを探してみたい、そんな気持ちになるからです。でも、とりあえず試しにでも使ってみることが大切だと思います。
(56冊目/2012年)
iPhone

土曜日に買った本が届く
昨日、本が届いた。土曜日に買った本である。段ボール箱から取り出して、机の上に積み重ねてみた。おおよそ1か月で読む本である。最近やや低調なので、1か月少々かかるかも知れないけど。この本を加えて、本のストックは60冊になった。約4か月分である。
以前と比べて小説が占める割合が、ぐんと増えた。約8割が小説なのである。最近はこれまで読んでいない作家の本も、読んでみるようにしている。
いろいろやりたいこともあるけれど、これからしばらくは朝の時間も読書を中心にしようと思っている。本のストックをできるだけ減らすことを目標にしたい。次のまとめ買いは9月の予定だ。
本

『平成猿蟹合戦図』吉田修一
久々に読んだ吉田修一さんの本だと思う。読書記録を遡ってみると、約3か月振りだった。とても面白い小説だった。
内容は帯にもあるように、新宿歌舞伎町でバーテンをやっていた青年が国会議員になる話である。「ニッポンの未来を変えていく?!」とあるように、国会議員になった後の話は、後日談のような短いものなので、果たして変わったかどうかはわからない。『横道世之介
』と似ている部分があるような気がするけれど、『平成猿蟹合戦図
』の方が、主人公を取り巻くいろんな人達のことにむしろ沢山のページを割いている。
主人公が新宿歌舞伎町でバーテンをやっていた時期のことがかなり長くて、前半を読むペースはそれほど上がらなかった気がする。後半は一気に読めた感じがするので、前振りが長い気はするけれど、読み終えて考えるとやはりそうならざるを得ないのだろうと感じた。要するに主人公が国会議員になること自体は、メインじゃない気がするのだ。
吉田修一さんの本は、短編やエッセイよりも長編の方が面白いと思う。次は『太陽は動かない
』を読む予定で、これも長編だから期待している。
(55冊目/2012年)
吉田修一

2012年5月10日に買った本
愛犬ふぅちゃんを迎えに行く用事があったので、今日は早退することにした。ちょうど奥さんは大船のルミネで買い物をしていたので、まず大船で合流した。そのついでに本屋さんを覗いて、文庫本を3冊買った。ルミネの10%オフの時に、ルミネ横浜店の有隣堂で本をまとめ買いするのが恒例になっている。今日はそのちょっとした前哨戦みたいなものである。
少し前から読んでみたいと思っていた作家さんで、初めて読むのが2人。宮下奈都さんと浅井リョウさんである。それぞれ『スコーレNo.4
』と『桐島、部活やめるってよ
』を買った。それから文庫本になったので読んでみたいと思っていた有川浩さんの『三匹のおっさん
』も購入した。
本番は土曜日の予定である。平日の会社の帰りに立ち寄るのもいいけれど、レジ待ちの行列がすごいことになるから、最近は休日の午前中に行くことにしている。だいたい買う本は決めているのだけれど、気になる本との出会いも少し期待している。
買った本

『神様からひと言』荻原浩
ゴールデンウィークは、読書が停滞していた。唯一本が読めたのは、伊豆を旅していた時だけで、その時に読み終えたのが、今月の1冊目の角田光代さんの『紙の月
』である。その旅にもう1冊持って行っていた本が、この荻原浩さんの『神様からひと言
』である。その時はほとんど読めなかった。その後で本当に少しずつ読んでいたのだけど、実質的に読めたのは、ゴールデンウィーク明けの2日間である。一概に言えないけれど、今のところ僕が本を読める一番の場所は、通勤電車の中と言うことになるみたいだ。
さてこの『神様からひと言
』だけど、僕が読んだ荻原浩さんの本はこれで11冊目となる。これだけ読んでも同じような本だったと思ったことはないから、荻原浩さんの引き出しの多さを感じてしまう。この物語は、ある食品会社のお客様相談室が舞台となっている。お客様からの言葉が神様からのひと言なのである。そんな神様のひと言にも耳を貸さない食品会社の体質が、徐々に浮き彫りになって行く。
それともう一つ、主人公が神様だと思っている公園のホームレスのひと言も、神様からのひと言なのである。たまたま出会ったホームレスの言葉に、御利益を感じている。お客様からのひと言とホームレスからのひと言が、この小説のタイトルになっているのだと思う。
食品会社の古い体質を、別の会社を事情があって辞めて中途採用された主人公が変えて行くみたいな物語だったら、普通の小説だっただろう。ところが主人公が立ち向かうのは、自分自身なのである。会社の体質と立ち向かう場面はあるけれど、それは変えてやろうという行為でもない気がする。むしろ自分自身を何とかしなくてはということの方が強い。そういうところが、この小説のほろっと来るところなのだろう。
(54冊目/2012年)
荻原浩

『紙の月』角田光代
『紙の月
』は本の帯にもあるように、銀行の契約社員が1億円を横領して、海外へ逃亡する話です。ほんのちょっとしたことから始まって、だんだん大きくなって行き、深みにはまって行く様子が描かれています。高校時代の友人達の物語も並行して進んで行きます。その友人達もそれぞれにお金にまつわる悩みなどを抱えていたりします。買い物によってストレスを発散するしかない主婦だったり、子供にお金を使わなければ気が済まない主婦だったりします。
ほんのちょっとした違いで、思わぬ方向へ人生が進んで行ってしまう。自分でも止めたいけれど、どうしても止められない、そんな主人公の心情が描かれています。スリリングでちょっとミステリーっぽい物語のようですが、むしろ淡々と進んで行く感じでした。次の展開を知りたくなるのよりも、その時その時の主人公の心の中をじっくりと描いている、そんな感じの小説でした。
(53冊目/2012年)
角田光代