喋々喃々

投稿者: | 2010年6月21日

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 『喋々喃々』というタイトルの意味だけど、「喋々」はおしゃべりすること、「喃々」が小声でしゃべることで、男女がいちゃつきながら楽しげに話すことを指しているらしい。
 単行本の装丁とタイトルが何となく気になっていて、文庫本になってすぐに買って読んだ『食堂かたつむり』の雰囲気が良かった。川糸さんの他の小説も読んでみたいと思って買ったのが、『喋々喃々』である。
 何が良いかと言うと、淡々と流れていく時間と、時には柔らかい感じを醸し出す淡々とした感じの主人公や登場人物が良いのである。文章がとても良い感じだと思う。同じストーリーを別な人が書いてしまうと、完全に昼メロ状態のドロドロした物語になってしまいそうだけど、小川糸さんが書くとこうなる、そんな感じだ。そんな漠然とした、もしくは抽象的な良さだけで、他の本を読んでみたくなるものだろうか、と思うのだけど実際そうなのである。
 そういう意味では期待どおりの本だったけれど、やはりストーリーやテーマは別だった方がもっと良かったのではないかと思う。もしかすると、綱渡りのような危うさが狙いだったのかも知れないと、疑ってみたりするが、何となくそんな感じなのだ。危ないのだけれど、本人は危険を感じていなくて、ふわふわとした感じで、そこがまた面白いのである。
(44冊目/2010年度)…あと13冊

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