この世は二人組ではできあがらない

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主人公の女性栞が、学校を卒業し、いろんな意味で自立しして行く様を描いた物語だと思う。その中で、国のことや時代、社会とどう繋がっているのかについてかんがえる。紙川と付き合って行く中でも、いろんなことを考える。

ちょっと弱そうな主人公なんだけど、最後ははたくましくなっているところが、前向きで良い。不安定なようで、いつの間にか進むべき方向を向いているのは、主人公のひたむきさが故なんだろう。どうなるかちょっとハラハラしてしまうのだけど、落ち着くべきところへ落ち着いているのが、不思議に思えてくる。

この世は二人組ではできあがらない』は、著者からのメッセージも主人公の言葉で、ストレートに伝わってくる。タイトルそのものもそうだけど、「世界の深淵を眺めていたい、遠くの風に耳を澄ませたい、薄氷を踏むように喋りたい。」や「二人が好き合っていたのではなく、世界から二人が好かれていただけだったのだ。」など、素敵な言葉に出会える。とても力強い言葉だ。
(5冊目/2013年)

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