『不発弾』乃南アサ

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乃南アサという作家の名前はよく目にしていたし、興味もあったのだけど、この『不発弾』が初めて読んだ本になった。奥さんが買ったので、僕も読んでみることにしたのだ。

短編集で、6つの短編が収録されている。「かくし味」は、煮込みが名物の小料理屋の話で、オチがちょっと怖い。「夜明け前の道」は、災難続きのタクシー運転手の話。「夕立」は女子高生が電車の中で痴漢に遭う話だが、コギャルは恐ろしい。「福の神」はちょっとほっこりする話で、疫病神だと思っていたお客さんが実は福の神だったという結末。「不発弾」は妻からも子供からも疎外されているサラリーマンの話で、爆発したくなるけれど、不発に終わるところが身につまされる。最後の「幽霊」は、ラストが爽快な物語。

それぞれにそれぞれのテイストがあって、意外な結末のものもあれば、ほっこりする話もある。それぞれに面白い短編集だった。
(28冊目/2015年)

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